日本プラスト
代表取締役社長 永野 博久 代表取締役社長 永野 博久
代表取締役社長 永野 博久

株主の皆様には、平素は格別のご高配を賜り、
厚くお礼申し上げます。
当社グループの概況につきましてご報告をいたします。

■第2四半期の業績について

当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く環境は、世界的な半導体供給不足は徐々に緩和され、自動車の生産は回復傾向にありますが、中国では、EV(電気自動車)シフトが急速に進み、市場のニーズが大きく変化していることやロシア・ウクライナ情勢といった不安定な世界情勢等の懸念は残存し、引き続き不透明な状況にあります。

このような状況の中、当第2四半期連結累計期間における売上高は、中国での日系自動車メーカーの販売苦戦の影響等による減収はあるものの、半導体供給不足緩和に伴う得意先の生産回復、新車効果、原材料価格高騰等の販売価格転嫁の進展、為替換算による増収影響等により前年同期比22.9%増の582億円となりました。損益面では、中国での減収影響、賃金上昇を受けた労務費の増加等による悪化要因はあるものの、その他の地域での増収影響、合理化による収益改善、原材料価格高騰等の落ち着きや得意先の生産回復を受けた生産ロス解消等により営業利益は17億円(前年同期は12億円の営業損失)、経常利益は外貨建債権や海外連結子会社に対する貸付金の期末為替レートによる評価により為替差益を計上したこと等を受け21億円(前年同期は7億円の経常損失)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は18億円(前年同期は14億円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

■通期の見通しについて

2024年3月期通期の連結業績予想につきましては、2023年 5月22日に公表の連結業績予想値を修正しております。

当社は、業績悪化要因のひとつである原材料価格等の高騰影響を販売価格へ転嫁するため交渉を続けてまいりました。前年度は、転嫁遅れがあったものの、今年度は順調に推移していることに加え、為替レートが想定よりも円安に推移していること等から売上高は1,250億円と前回発表予想を上回る見込みとなりました。損益面では、販売価格転嫁の進展等により営業利益は29億円と前回発表予想を上回る見込みとなりました。経常利益は30億円、親会社株主に帰属する当期純利益は20億円と営業利益の増加に加え、為替差益の計上等により前回発表予想を上回る見込みとなりました。

また、為替レートにつきましては1ドル142円を前提としております。

■配当について

当社は、将来の事業展望と経営体質を強化するために必要な内部留保を確保しつつ、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題の一つとして認識し、収益の向上に努めるとともに、業績及び配当性向等を総合的に勘案して安定的な配当を継続して行うことを基本方針としております。

当第2四半期の配当(中間配当)につきましては、業績の回復が見込まれることから、2023年5月22日に公表の配当予想から2円50銭増配し、当社普通株式1株当たり7円 50銭をお支払いすることといたしました。

今後も将来の成長発展に向け、全社一丸となった経営の合理化による収益力の向上に引き続き注力し、持続的な経営体質の強化に努めてまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2023年12月